前回は、糖質制限という行為が、
炭水化物(炭素と水素の化合物)を制限する行為であるらしいことを見てきました。
生物学的な分類では、炭水化物のうち消化できるものを糖質、消化できないものを食物繊維としています。
そこで今回は、糖質制限、もとい炭水化物制限が炭水化物を具体的にどの程度まで制限するべきなのかを見ていきます。
今回は医学ジャーナル「THE LANSET」*1から、
「食生活の炭水化物摂取量と死亡率:将来のコホート研究とメタアナリシス。」
(原題:Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohort study and meta-analysis)*2
を参考に見ていきます。この論文は、日本人を含む432,179人の被験者に対し、炭水化物の摂取状況を中央値で25年間追跡調査した結果から炭水化物摂取量と死亡率の相関について分析したものです。
どうやって測るのか?
参考論文を含む多くの炭水化物と死亡率について調査している論文では、
総エネルギー摂取量における、炭水化物由来のエネルギー量の割合
を指標としています。
一番死亡率が低い割合は?
最も死亡率が低かったのは、50%~60%の割合で炭水化物からエネルギーを摂取したグループでした。それ以上の割合で摂取しても、それ以下で摂取しても死亡率は上がる傾向にあります。
炭水化物由来のエネルギー量の割合が低いほうが、高い人よりも死亡リスクが上がります。
結局どうすればいいのか?
炭水化物を制限するのであれば、
総エネルギー摂取量における、炭水化物由来のエネルギー量の割合が50%~60%程度
になるように制限すると、長く生きられる可能性が比較的高いようです。
今からできること
成人男性の理想的な1日の摂取カロリーが2,000kcalといわれています。
その約半分ですので1,000kcal程度を炭水化物でとるのが良いようです。
まずは、自分が食べているもののカロリーを把握するところから始めなくては…